長谷守保 建築計画

竣工写真/掛川の家

いつものようにオープンハウスと撮影、終わりまして、今週お引き渡しです。先日書きましたように、「長期優良住宅」なのですが、見た目はいつもの感じで、ただ構造的には細かな手間が増えているのと断熱材の性能は上げています。

慣れないことをするとやはり大変でしたが、これで経験者として、良いも悪いも言えるようになりましたので、良かったとは思います。

今回もですが「一部2階建」という木造住宅にどのように屋根をかけるか、というのはなかなか悩ましいところで、僕の結論としては、1階と2階部分の屋根を繋げて大きくかけることによって建物を守るべき、屋根というもののあるべき形を目指す、という(良く分りにくいかな)方向はブレない中でも今回はちょっと違ったバリエーションとしてみました。

こちらのアングルの方が、それが伝わるかと思います。植栽などはこれからゆっくりされたい、とのことで、今の所は少し殺風景です。

屋根が繋がった裏は、このようにLDKから2階へのつながりとなっていて、構造的にも、2階と1階の屋根面が繋がることによって力も流れるのでより良いとは思いますが、長期優良住宅などの基準でそこは加味されることはなく、ハウスメーカー的な作り方のためにあるような基準なので、正直、それ意味ないんじゃない?というようなこともせざるを得なかったりもしました。

2階はこんな風な共有スペースになっていて、左が子供室。一部2階の最近の住宅には良く見る光景になりつつありますが、キリスト教圏にはこういう共有的な場所は求められなさそうに思いますが、かと言って現代、というかこれからの時代の日本人がどのように使いこなしてゆくのか?物置的になってしまうかもしれないけど、でもこういう中間的な場所ってあった方が良いと、僕は思っています。

玄関から、階段へ。いろんなものがいつもの素材といつものデザインですが、だからこそ、少しずつでも改良もしてゆかなければならないですね。

 

日が暮れてくくるとこんな感じです。

最後に道路側からの夕景。1階部分には窓は設けず、2階室内の垂木がガラス越しにチラチラ見えていますが、距離もあるのでお互い気にならない程度かなと。

玄関前の庇を大きく伸ばしつつ、シンプルなこちら面の立面に対して、ゴツく見えないように、スッキリ繊細にまとめています。

まだ寒さの残る時期でもある程度晴れていたくらいで、リビングの窓を開けていても決して寒くないくらいでしたが、静岡県は温暖ですし冬は晴れも多いので、窓を小さくして断熱材をやたら高性能にしたりしないでもいいんじゃない??というのと、静岡県は構造の基準も割り増しされてもともと厳しいですので、それに対してさらに余力をとったり、建物全体の力の流れをきちんと考えたりすれば、私としては不足はないのでは?というのがもともとの持論であり、改めて思ったことでした。

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On 2月 26, 2018
by hase
in BLOG, けんちくーしごと

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