長谷守保 建築計画

竣工ー内部1



今朝は早くから、写真家の方に撮影頂くための立会いをしてきました。
そのときにも、半円形の土間はどう使うの?と聞かれましたが、ここはとても外部に近い内部空間で、昔からの日本の住まいにあった、土間的な多目的であり、パブリックな空間だと言えばその通りですが、今回は半円形という開かれつつも優しく囲まれた空間である事によって、余り体験した事のないような空間になったと思っています。
近代以降の建築物は、例えば「LDK」に代表されるように、とても合目的的な、つまり何か目的がはっきり決まっていて、それ以外の目的に使われる事を想定しないような空間を組み合わせることで一つの建築物をつくってきた面が強いのですが、逆に言うと、新たな使い方、活動を誘発しないという事で、現代批判的に語られる事が多いです。
本来日本建築は、襖で軽く間仕切られた空間たちを、その時々に応じて使ってきたのですが、そんなおおらかさを目指した空間でもあり、また出来るだけ外部とも軽やかに間仕切りたいために、半円形の木製建具として、アルミサッシュのような異物感が感じられないようにかなりの検討をして良い形で実現ができました。
もう一枚は茶室ですが、茶室は小宇宙と言われたりもしますが、ただそんなにコテコテにつくるバランスではないので、アルミサッシュや白漆喰などを使いつつも程よいバランスで自分なりに構成してみました。奥さんが早速掛け軸をかけてくださいました。
にじり口もあるのですが、通常は普通の窓として使ってもおかしくないように考えています。
日本建築が持っていた良いエッセンスを、自分なりにこの地にこの時代に精一杯表現するというのが、建築のプロとしての役割なのかな、なんて考えて設計をしています。

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On 9月 27, 2008
by hase
in けんちくーしごと

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