長谷守保 建築計画

竣工ー内部の2




少しアップが遅くなってしまいましたが、内部の続きです。
この屋根裏の構造は何度もアップしてきましたが、実際全てできてみると、全然違うでしょ?空間が引き締まった感じがします。
前にも書いた通り、やっぱり「陰影」です。
ダイニングと外部デッキの上の三角の部分には、見えにくい(ようにつくったから当然ですが)透明な板が入っていて、内外の境なのですが、それが感じられず、外部の光が屋根裏を照らし内部に流れてきながら、屋根裏の垂木などの構造に陰影を残してゆきます。
1階の円形の木製建具にも増して、この部分は、設計しているところからとても出来上がりが楽しみな所でした。
通常は窓や戸という部分で内外をつなぎ、それらには出入りしたり、光や風を入れたりという役割を期待してつくるのですが、この上部の三角の部分は、光を入れるといっても反射光による大した量ではないもので、本当は単にこの屋根裏の構造がつながって見えていて欲しいけど、やっぱり内外の境なので、空気は切らないと仕方ない、というような位置づけでしょうか。
そこが、窓や戸、という合目的的なものとは違った深さを感じさせてくれているのかもしれません。
また、とても造形的でもありますが、僕の中では、この形が目的だったのではなく、結果的にこの形に行き着いた、という感じがしていましたし、最近読んだ、ミースの本の中でも、ミースもそんな事(形というのは目的ではなく結果)を言っていたようです。
このデッキからの自然が見える感じ。気持ちいいでしょ!
建築を仕事としてから、ずっと、日本の古建築と自分たちがつくっている建築との間には大きな溝があるように思ってきていましたが、最近は、勝手に溝をつくって諦めてしまっているだけで、エッセンスとしては全く同じ意識でつくり始めているように感じたりもします。
でもそれは住宅にだけは今思える事で、他の建築たちには、また違う気持ちで向き合ってはいますが。。

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On 10月 1, 2008
by hase
in けんちくーしごと

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