長谷守保 建築計画

竣工−内


良くみると湖が広がっているのが見えると思いますが、写真では、こんな小さいヤツではとっても伝わりませんし、この眺めが無かったらこの設計は全く違ったものになっていたという意味で決定的な要素でした。
ただ北面なので南からの光もきちんと入れたいし、できるだけ多くの場所でこの眺めと光を受けたいと考えると、こんな風に南北に大きな開口を持つ,ワンルーム的(もちろんみな引戸で仕切られる)になりました。

上の和室からですが、開け放っているので本当に大きなワンルームだからか、多分余り住宅っぽく見えないと思いますが、必要な大きさの個室に、必要な大きさの窓や設備を付けて、ただそれを寄せ集めたような住宅が多いので、それが住宅っぽさになってしまっていて、僕はそこからはできるだけ離れて設計をしたいと思っています。つまりそうなってしまうと、人間は「住まわされて」しまうというか、ある種の押しつけが生まれてしまい、一方でこのようなおおらかさを持つ事によって、自分が居たい場所で自分の過ごしたいように過ごせるという、心の広がりのようなものが得られるというか。

で、また(笑)スキップなので、一番分かりやすいカット。
スキップフロアにすることで、階段が昇るための設備、というか昇らないと行けない道具、から移動の途中の楽しい場所に変わる!と言うと多少言い過ぎかもしれないけれど、それに近い質を持っていると思うので、設計も施工も多少コストも大変でも、ついつい提案をしてしまうのです。
また家全体も一つの空間になる、というか、良くある2階建てでそのうち使わなくなる部屋がある何て話を聞きますが、そうではなく家全体が生きた場所になるというか。。分かりにくいですね。
というか、僕自身がそんな理路整然とやりたい事が事前にまとまっている訳では決してなくて、暗中模索の結果、振り返るとある意識の元で色々な判断をしていたと分かるようなものです。でもそれでいいというか、それでなければいけない。つまり最初から分かったような口ぶりで設計を進めてゆけるヤツなんてその程度だと思います。
今日引渡し。すごい風雨。でも軒が出てると多少窓も開けておけて涼しいですね。

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1件のコメント

  • 2011-07-22 @ 1:35 PM
    Moriyasu_Hase

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    ありがとうございます。
    お施主さんに失礼のない範囲であれば是非毎回ご批評頂ければとも思いますが、難しいですよね。

    今少し時間があって、これやうちの等を応募とかしてみようかと思っているのですが、一方で自分だからこそ自分がつくっているものの評価はできないし、余り世間の評価を気にしてはいけないなあ、なんてジレンマもあります。
    でも文章にすることで何か改めて気づいたりもできますよね。しかし自分は文才無いです(^^;)

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On 7月 20, 2011
by hase
in けんちくーしごと

1 Comment

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