長谷守保 建築計画

百年の孤独/ガルシアマルケス


多分10年以上前に買って読んでいなかったんですが、正月から読み始めて、やっと読み終えました。
結構有名な本だと思いますが、あとタイトルになんとなく惹かれて買っていたのです。
「文学」って実は僕にはいまだに遠いのですが、でもやっぱり人間として文学ってちゃんと触れて置きたいという意識だったのかなと思いますが、今時の文学は本当に文学なのかな??という意識もあって、この本自体は僕が生まれるより前に書かれているものです。
漱石とかもそうですが、軽く読めばそれなりに、深く読めばとても深く読めるものだし、変な要約はとてもできません。が、なぜ「孤独」なのかは読めば分かりますし、そんな簡単な意味ではないです。
血/血族というものの閉鎖性のようなものを描いていますが、決してそれは否定的な部分だけでなく、宿命的な受け入れるべというより逃げられないものだという事が描かれれいますが、今の時代そうではなくなりつつあり、本当にその方が幸せなのか??と真剣に考えるに値するのかなと思いました。
もう少し踏み込んで考えると、こんな経済至上主義の世の中、もしかして家族なんて解体して、子供も老人も国の管理のもとに置いて、個人で生きられる人間は個人で生きるという前提な社会に変える事も考えるべきなのかな??そんなの悲しいとか思いながら敢えてこんな事書くのは、世の中経済至上なようで、情の世界でもあり、価値基準が曖昧すぎて、政治的な事も含め、どんな判断も曖昧にならざるを得ないんだから、この際徹底的に議論すべきじゃないかと思ったりします。
文中の言葉の「文学はひとをからかうための最良の道具」というのはちょっと悪戯な言葉ですが、でも、からかう、というのはとても含意がある言葉で、なかなか伝わらないかも知れないけれど、奥がある言葉だよ、という事なんでしょうか。
今の時代、文学ってちょっと遠くなってしまった時代ですが、やっぱり人としては向かい合うべき大切なものじゃないかと思ったりもします。
僕ら建築設計やってる人間なんて、所詮偏った人間ですし、昔、設計やってる人間なんて片輪/かたわ、だって言われてすごく喧嘩をしてしまった事があるのですが、確かにそんな面はあって、大した努力もしていないのに偉そうに自分の価値観を押し付けている面はあると思うので、やっぱりもっと人間として修養しなければいけないと、たまには文学も必要だと、ひとり思っています。

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On 1月 11, 2010
by hase
in みるーよむーかんがえる

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