長谷守保 建築計画

浜松市大河ドラマ館プロポーザル応募案


先日応募し見事!落選しましたが、浜松市のどうする家康 大河ドラマ館のプロポーザルの設計応募案です。採用案はまた発表され来年作られる予定です。
正式には「大河ドラマ館等設計設置保守撤去業務」に対するプロポーザルで、設計して施工して、1年の会期が終わったら解体撤去するという、リース的ですが発表もされているようになかなかの予算で行われます。ですから、我が社のような小さな設計事務所はお呼びでないかと思ったところ、一応応募要件は整えられました。
要項を読んでみて、天竜材を生かすなどのアイディアも求められていましたし、1年だけの仮設ですし、浜松城の手前に、家康の大河ドラマという歴史を伝える場所として作る施設として、思い切り木造でやるべきと思いましたし、上手に木造を作るなら負けないぞ!という思いが湧きました。そして、元城小跡地というかなり広い敷地と、発掘作業が進む地中に眠る文化財を部分的に展示して見せる必要もある中、木造の回廊(一周300mもあります)を作り、雨や日射から守られ、周辺の市役所などのビルが丸見えのだだっ広い敷地を囲ってあげることで歴史やお城というものに集中できるような、そしてその流れで大河ドラマ館を見て出られるような、そんな場所を作ったらどうか、という提案でした。細かく説明したいことは山ほどですが、模型で作り込んでますので拡大してぜひご覧ください^-^
1年しか使わないのにこんな回廊勿体無い?とか通行する人は100万人以上におそらくなるでしょうけど木造で大丈夫?とか素人目には不安視されそうですが、概算予算も付けて説明もしましたが全体の予算の中ではそれほど大きな割合でもなく、これを作らないことで、この広大な広場の舗装とかをしっかりし出したらもっと金額がかかりますし、杉材も赤身を使ってしっかり設計施工すれば問題ないものができますし、何しろ二の丸御殿もあったような場所ですし、こんな雰囲気をぜひ作るべきだと思ったのですけどねえ。。
想定予算より随分安く提示しましたし、天竜杉の価値を市民や来場される皆さんにとてもPRできるチャンスだと思いましたし、オリンピックから戻ってきた木材がかなり余っているようでそれをこの列柱全部に使うこともできそうだったので、浜松市にも良い案と思いましたが、色んな意味で力量が足りなかった結果でしかありませんし、これを凌駕するような良い案が実現されると思いますので後は楽しみに致しましょう〜。
結構な手間はかかったのですが、設計事務所としてはたまにこういうものに取り組むことで身につけられることも多いですし、また何かあれば積極的に関わってゆきたいと思います。
ー追記ー
たまにでもこれをお読みの方なら、僕自身が本来このような施設整備に反対なのでは?と思われると思いますが、世の中概ねそうなように、軽い意味での「経済」が回れば良いという前提で軽薄なものが作られ壊されることを前提とするならその通りです。
ただ今回は、少なくとも「文化」を重視したものが選ばれる「はず」だと要項を見て思いましたし、そうであるなら浜松市が大きな予算をかけて取り組むことは応援したいと思いました。
ですから、「もし」「軽薄な」ものが選ばれ作られてしまうなら内心穏やかではなくなると思いますが、そうでないと信じたいと思います。

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On 12月 6, 2021
by hase
in BLOG, けんちくーしごと, 浜松のこと

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