長谷守保 建築計画

歴史の中の日本/司馬遼太郎

この歳になって歴史を知る大切さをやっと感じるようなお恥ずかしい状態なので偉そうな事言えませんが、何かが「大切だ」と気付くのは人によってすごく若かったり、随分歳をとってからだったり環境や性格によるのだろうから、周りに言われるのではなく自分で気付くしかないのかな、などとも思います。

いわゆる司馬史観は「研ぎ澄まされた歴史観と豊かな創造力は、激動する歴史の流れとその中に浮沈する多彩な人間像をみごとにとらえ、それを我々現代人自身の問題として明快に解き明かす」と評されていますが、「創造力」というのは違うようにも思う。
司馬さん自身が「私は自分のドグマを書いたつもりはない。もともと私は他人のドグマを信じたり、自分のドグマに陶酔したりすることのできない一種の不幸な性格をもっているから、ひとつの場面について残っている事実群をできるだけ多く集め、それらを透過してこれが真相なんだろうと私が思い、かつ大多数の良識の承認を得られるであろうということを積上げてみたのである」を書いていて、なるほどだからこそ出来た偉業なんだなと思いました。歴史に耳を澄ます作業をどれだけ深められるか、というような。
僕が目指している建築の方向も、基本的には似ていると感じましたが、つまり自らの創造力ではなく、素材達や歴史が残した建築や今の技術や人々の感性などに素直に耳を澄ました結果を積上げてゆきたいなと思っています。
本書はとても多くの日本の今までについて触れているけれど、改めて、日本って変わってるよなあと思いますし、今歴史に興味を持っているのも、そんな日本がなぜでき上がったのか?を知りたいと思うからだったりもしますし、それは自分自身を知る事でもあり、自分や他人のドグマに囚われないためでもあるのだと思います。

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On 1月 26, 2015
by hase
in みるーよむーかんがえる

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