長谷守保 建築計画

日本の現代建築が失ったもの


こういう反省めいた感じは今の時代の流れなのだろうか。。震災後の伊東さんの言説の変わり様も、書いたかと思いますが、どうも納得はゆきませんし、まあまた景気が良くなると忘れてしまうようなものかもしれないなあと思うのは、このタイトルで建築家たちが語っている事がどうも人ごとのように聞こえるからかもしれません。
もともと古代からの建築とは、庶民からはかけ離れた特権階級のものとして発達して来た面が強いし、今ではもっと建築は身近な(当然市民が税金を払い使うのだから)ものであるべきなのに、未だに庶民とかけ離れた世界から建築家たちが出ようとしてこなかったのが、一番大きな問題であるし,失う前にそれがあったかは疑問ですが、庶民と、そして生身の人間や感情と謙虚に向き合う事なしには得られないものこそが大切だし、何となくそれが得られていないという実感がこのような問題意識につながっているだけじゃないかな?と思いました。
でも、端的で良いなと思ったのは手塚貴晴さんの言葉で、「今現代建築に求められるものは?」に対して「時代を超える力だと思います。今を見るより100年後です」。「かつての日本の建築が持っていて、今失われてしまった大切なエッセンスとは?」に対して「開放性だと思います。日本の伝統的建築から学ぶべきは軽さや流動性といった抽象的概念ではなく、周辺環境と呼吸する作法だと思います」と。
その通りだと思うし、何しろ分かりやすい(他の皆さん分かりにくすぎるから)
もちろん仮設的な、短期間あれば良い建築もあるでしょうけれど、それは僕は建築と呼ばないように区別した方がよいと思っていますが、住宅でも小さな建築物でも100年まで行かずとも、未来への意志というか、少しでも長い年月を耐え、愛されるのが使命であり、それこそが建築が生み出される唯一の理由であり、それは住宅だってそのはずなんだと思いますし、そのためにも「周辺と呼吸する作法」がないと永続的ではあり得ないのだと思います。
ところで浜松のFハウスの判決が新聞に載ってましたが、浜松市民って恐らく能天気で騙されやすい(お人好し)な面があるからあの会社があんなに大きくなった面もあるんじゃないかな?とふっと思いましたし、そんな気質じゃ上記の意味での建築なんて生まれる土壌じゃないし、やっぱりロクな建築はほとんど無いですよね。
「時代を超える力」なんて、新しいもの好きの現代社会は抑圧しようとするに決まっているのですが、そこを堪えて、ゲリラのように負けずに頑張り続けるしかないのもしれません。

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On 5月 23, 2013
by hase
in けんちくーよむ

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