新建築10月

  • 2014.10.07
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湘南港ヨットハウス。オンデザインの西田さんは父上も設計をしているらしく父が取ったコンペに参加して親子で進めたらしい。英才教育だったんだろなあwそして構造はArupに頼んで波打つ屋根の間から光が差すなかなか大胆な建築ができた、という感じ。

「プロセスが開かれ、これもよい、あれもよいと言える環境の方が、さまざまな人の手の跡も含めて、でき上がる建築に集合知が備わります」というのは確かにそうなんだろうと思うし、イマドキのやり方でイマドキのよい建築ができたのだろうと思うけれど、面白いアイディアが寄せ集められた、という感じで何となくまとまりの無さを感じてしまう。。僕は構造家が余り出しゃばった建築は好きになれないけれど、建築が構造やアイディアに食われてしまっているように感じてしまうから。
じゃあお前は?と言われれば、そうならないように小さくまとめてしまっているのかもしれないし、こういう大胆さから逃げていたら名作はできないのかもしれない。
昨夜、話の合う大人の男3人で七輪囲んで結構な時間まで語り合っていてその時にも話したのだけど、建築は、交感神経のためのものと、副交感神経のためのものに明確に区別されるべきだと思っていて、たとえば家は落着くべき場所なので、決して交感神経を刺激するようなものであっては良くないし、娯楽施設はやっぱり心を踊らせるような建築であった方が良いんだろうけれど、僕はそっちは多分不得意というか余り好きじゃないから、副交感神経のための建築をつくってゆきたいと思っていますが、そのためには、上記のような開かれたプロセスではなくむしろ独りの閉じた思考の中でこそ生まれるのではないかなあ、なんて思っています。