長谷守保 建築計画

新建築9月

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三分一さん設計の「おりづるタワー」は、原爆ドーム脇に有った築35年のビルを、広島マツダの会長が購入し「地域に関わる施設を」と依頼したそう。

直接的には目の前の原爆ドームや平和記念公園、また広島というまちの重層性?に大きな敬意を払い「建築は未来へメッセージを送る手紙であるべきだ」との想いで、屋上にこのようにとても気持良さそうな展望施設がつくられた。まあかかった金額等冷静に考えたら、原爆ドームがあるからあってやりすぎじゃない?という事なんだろうけど、こういうものを民間が実現しちゃうところは、直島などの一連の事も含め、「文化」だなあと思う一方で、醜く、かつ海から私たちを遠ざける防潮堤を延々とつくるこの浜松には文化は本当にないなあと思う。もちろん採算目当てではないようだけど、ここが観光や日々の暮らしの名所になれば素晴らしいなと思う。

右下のは既に色々で目にしてますが、安藤さんの「頭大仏」これは安藤さんらしくとても良いと僕は思う。元々広場にポツンと置かれていて、それをなんとか「ありがたく」見せたいという施主の要望から、来んな風に頭だけ見せて、長く演出されたアプローチの末にパンテオンのように上から光が降り注ぐ元で大仏と遭遇?するという。こういうのは安藤さんじゃないと出来ないなあ〜と思う。

その他、本号はありきたりの建築の枠からはみ出したものが多く、色々考えさせられたけど、何にしても建築を考える私たちは「未来へのメッセージ」のつもりで悩み続けなければいけないんだと思う。つまり目先のものでなく、ニーチェが言う「遠人」を愛するがごとく視線を常に遠く遠く。となるとやっぱり本物の建築家は「孤高」にならざるを得ないのではないか?

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On 9月 12, 2016
by hase
in BLOG, けんちくーよむ

長谷守保建築計画

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