長谷守保 建築計画

新建築8月

集合住宅特集で、リノベなどいろんなものが載ってましたが、途中でなんだか気持悪くなり、関係ないですが大学の時読んだはずですが全然覚えていないサルトルの嘔吐を読みたくなり注文しました.笑

その理由は、本誌座談会の「弱い枠組みがつくるタフな空間と社会」を読んでなんとなく分かったのですが、「オープンエンドであること」「冗長性をつくる」「むしろ入力をあえて増やす」「シームレスな関係性をつくる」「未完成な状態をつくる」なんてキーワードで語られている中で門脇耕三さんが、以前青井哲人さんが書いた文章を引いて「たとえば隣の住宅に植わった木のような、吹けば飛んでしまうような小さな手がかりをたよりに解像度の高い精密な設計をすることが、果たしてどの程度有効なのか」「それは見せかけの多彩さに過ぎないし、むしろ所与の仕組みを無批判に補強することにさえつながりかねない」と言っていて、でも実際その通りのものがいっぱい載っていたので僕は気持悪くなったのかもな、と思いました。

また同じく、「近代からの批判的前進」も語られているのですが、僕は人間の「意識中心主義」的なあり方であるという意味では何も前進していないと感じていて、つまり、どちらも、人間の意識が問題を解決する事が出来るのだ!という前提に立っていて、それは恐らく、人間の形のキリストが絶対の存在であるというキリスト教文化の本質であるように思っているのですが、他方の東洋は本来は、釈迦様はいても間違っても絶対的存在ではなく、真理は宇宙や自然の中にしかないのでそれに「耳を澄ます」しかないという前提であって、僕は建築を作る時のそのスタンスであるべきだと思っています。また青木淳さんの事も触れられていましたが、僕は青木さんは上記の2つのスタンスで言えば後者じゃないかと思ってますし、何となくできているものが似てるかもしれないけど根っこが違うのじゃないか?と思っています。

他のたとえをすると、意識からできるものは多様多彩になり、だから本誌もある意味カタログショッピング誌に見えてしまったから気持悪く、青木淳さんのつくるものは決して多様多彩ではないと思います。その系統で言えば、堀部さんもこちらですし、僕が目指しているのもこちらです。

だから、まあ派手さはないので写真や雑誌になってもパッとしない面がありますw

昨日は例のマンションの現場でキッチン等大量の箱が届いてそれを部屋まで運んで開けて大量の段ボールを出して、とやってヘトヘトになってましたが、床の養生も取れて、来週末には完成しそうですので、またアップしますし、オープンハウス的な事もやると思います。

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On 8月 2, 2014
by hase
in けんちくーよむ

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