新建築8月

  • 2013.08.08
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集合住宅特集で、表紙のはNEXT21。完成して20年らしく、見に行ったので20年も経つのかあーという中年の驚きですw。スケルトンーインフィルという最近聞かなくなってしまった言葉の先駆け的実験だったとは思いますが、何しろ後の設備や間取りなどの大改修にも耐え得るようにということで、骨組みがゴツく、設備が勝って見えてしまうところが、僕も好きにはなれないし、一時の流行り的になったひとつの理由(あとはコストもかかる)じゃないかと思うし、今回改めて見てもその印象は変わりません。
それより、この右上の、MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIOの「Seto」という造船会社の社宅だそうですが、これはすごく良いと思います。彼らのつくるものはそういう傾向はあると思いますが、やることは大胆なんだけど、至って即物的というか、小手先でなく媚びていないからこそ即物的に見えるというか、これも、無機質な素材で単調に繰り返した結果としてミース的な質を獲得していると感じます。
まあもちろん良く見れば構造や窓周りなどかなり無理をしてそうな面もありますが、まあそれが名建築というものかな。実物を見てみたい建築ですね。
でもこういうのこそは、コストや要望や法規に少しでも翻弄されたら実現できないのだと思うのですが、目先の自分の戒めとしたいと思います。