長谷守保建築計画

新建築7月


堀部さんの竹林寺納骨堂です。
このアプローチを進むと長い建物の中央の通路につながり、その左右に納骨堂があります。
「人の気持や動きに静かに呼応しながら、人の生と死を繋ぐような、あるいはこれまでとこれからを繋ぐような『道』のような建築のあり方を考えた」「故人を偲ぶ人の気持に寄り添う場」として設計されたそうですが、やはり「道」であればやはり写真では残念ながら本質は伝わって来ないですよね。
もちろん細部まで含め、良くできた建築だと思いますが、他の建築以上に行ってみないと質が感じられないように思います。
それより、もうひとつ堀部さんの「阿佐ヶ谷の書庫」はとても興味深いです。四角いコンクリートの塊の中を円筒状(本が一望にできる)の書庫や書斎などの室でくりぬいて「アリの巣のように繋いだ特異なプランに試行錯誤の末たどり着いた」とあります。
きっと書庫等の必要な室を積上げてゆくように設計していったら何か違和感が残って、ガラッと発想をかえたら不思議とすっきりとしたんじゃないでしょうか。書庫をつくりましたというんじゃなくて、塊をくりぬいてみたら、不思議と書庫として最適な場所になっていた、というような。
また陶磁の話ですがw酒器とかでも、徳利をつくりました、茶碗をつくりました、というようないかにもという形のものは何だか深みがなくて、石ころが長い年月の中でたまたま凹んで削れてそれがぐい呑みにちょうど良い形になっていた、みたいなつまりは作為性のない形ってとても良いなって思うのですが、それに近いような何かを感じました。
でもそれってとても難しい事なので、「試行錯誤の末たどり着いた」んでしょうね。

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On 7月 1, 2013
by hase
in けんちくーよむ

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