長谷守保 建築計画

新建築5月

としまエコミューゼタウン。下層に豊島区庁舎、上層に分譲マンションという再開発事業だそうですが、僕は単なる分譲マンションの区分所有でさえ大きな問題を孕んだものだと思っていますがさらに区庁舎と合わせるなんて、と違和感を感じましたが「1棟化することの問題は区も含めた区分所有建物になることであり、特に建替えに関する合意形成が可能かという天は大きな課題である。

われわれはこの答えを探して時間を冗費するよりも、議論の場と時間を用意することによって次世代の知恵に委ねる選択をした」と書かれていて、ちょっと唖然としました。まあ日本的な問題先送りですが、誰が責任とるの?と。またそんなプロジェクトが表紙になるのも??ですね。右下のは青木淳さんの「三次市民ホールきりり」。蛇行する川が近く水害に良く遭うのでと、コンペ要項にはないけど全体をピロティで持ち上げて、その分仕上なども簡素化して、ピロティは普段は「余白」として何かのためというわけでないけど、「人を受入れてくれる」場所となり、そんな余白は公共建築だけでなく建築一般に必要では?と投げかけられている。
広大なピロティ分のコストを下げるためもあり、新築なのに素っ気なく配管なども出ていたりしていわゆる新築に見えないこともあって、何か違う用途の古い建物を改修したようにも見えるんだけど、それがさらに「原っぱ」的でもあって青木さんらしい建築です。
「余白」というのは今まで青木さんからも聞いた事がなかったように思うけれど、あそびというか無駄というか、それが全くない合目的的なものってなんとなく息が詰まりますよね。人生もだけど。
そういう意味では表紙の方のやつみたいな建築って、全てが合目的的に、つまりなぜその形になっているのかが説明されることを求められるし外観設計をした隈さんも言葉で説明するのがお上手なので、さらにそういう「余白」的なものが感じられないから軽薄に感じちゃいますよね。

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On 5月 5, 2015
by hase
in けんちくーよむ

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