長谷守保 建築計画

新建築3月

sk1603_webフォーマット_CS4_決定

前川國男設計の京都会館(1960竣工)の大規模改修を香山大先生が。無理のある保存が多い中、これは良い!かな。

近代建築保存の難しさについて、香山さんが書かれていますが、近代建築以前の様式建築は、用途と建物の形はある種独立していたので、用途が変わったり何かを付け加えたりしやすかったけれど、近代建築は用途と形が対応しているので、用途が変わったり、何か違う用途を足そうとしても簡単には行かない、それもあってか、新しい使われ方に対応できるように変えようとする努力をせずに、とにかく保存だ保存だ!と使いにくいまま放置するからさらに使われなくなったり痛んだりするのだ、それは間違いできちんと議論して必要な保修を重ねなければならない、と。その通り。さすがだな。

でもこれがうまく行ったのは前川さんが近代建築とは言えないような大きな庇をまわしたり素材を大切にしていたりしたからもあるんじゃないかと思いますが、一方で坂倉さんの神奈川県立近代美術館は、予算の無い時代だったにせよあれは長持ちするつくり方じゃないと感じるし、名建築だ!と言っているのは建築界だけじゃないか?やっぱり一般の方に愛着をもたれにくいものを量産した近代建築にそもそも限界があったんじゃないかな?と思ったりします。

例えば村野建築。意外と壊されていなのでは?近代建築にはない、「魂」のようなものが吹込まれているように感じますし、同じく前川建築にもそんな面があるように思いますが、建築にとってそれは最も重要なものだとも、僕は思います。

 

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On 3月 11, 2016
by hase
in BLOG, けんちくーよむ

長谷守保建築計画

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