長谷守保 建築計画

新建築10月号


丸の内パークビルディング/三菱一号館が表紙でした。
東京駅を設計した辰野金吾らを育て、日本の建築界の礎を築いたジョサイアコンドルが設計し1894年に完成し1968年解体された三菱一号館を復元しつつ、約170mの高さのビルを一体開発したとの事です。
解体時に保存されていた部材を使ったり、構造や材料なども出来る限り当初に近い形で復元したという事で、大変だったろうことは当然伺えます。
「日本における近代オフィス街丸の内の原点となる建築を原位置に復元することで、近代都市の歴史を発信する意義がある」という価値の元にこれだけ大変な事を実現したようです。
でも解体後40年も経ってからの復元というのは、どうにも納得がいかないのは僕だけでしょうか。
上記の意義というのは、歴史家だけの価値観であって、一般市民にとって、40年も存在していなかったものを、そのまた昔はこんなんだったんですよ、って言ったって、どんな価値があるのだろうか??
僕は、建築の存在意義の中で最も大きなものとして、記憶を繋ぐ、という事があると思いますし、記憶が繋がる事によって初めて、人間というのは自分が自分であると実感し安心できるのだと思います。
そんな意味では、この復元は無意味です。
一方で、今残っているものは、多少の無理があっても是非残すべきだと思うのはそんな理由です。
ちなみに設計は三菱地所だそうな。
自己満足的なプロジェクトに思われても仕方ないのかな〜〜。
本当に古く、永く風雪に耐えたものはとても価値があると思います。
でも、本当は新しいのに、それ風に作られたものには僕は感じるものはないように思います。
でも大変な設計だったでしょうね〜。ご苦労様です。

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On 10月 2, 2009
by hase
in けんちくーよむ

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