長谷守保 建築計画

新建築1月号


「上海環球金融中心」ですが、あの六本木ヒルズなどの事業主でもある森ビルの事業だそうです。
高さ492M、101階という巨大なビルが、「バーティカルガーデンシティ」という理念に基づき作られたとの事です。
その理念とは「建物を高層化し、空地を多く残して緑地や道路、広場を整備、施設には‥多くの用途を集約した複合都市をつくることである。これによって‥健康的で文化的、安全で環境にも優しい暮らしができる。これらの実現が‥森ビルの使命でもあり提案でもある。」ということだそうです。
また、このビルが「世界経済の変動に左右される事なく、国際金融の活躍の舞台として、‥人びとから永く愛されることを確信している」と結ばれています。
この理念や確信の背景には、一つの仮説が存在していると思います。裏を返せばその仮説が正しくなくなれば、この理念も確信も崩れるということです。
その仮説とは、合理的な存在であれば社会から受け入れられる、というようなものですが、でもその合理性とは100年程前にも確固としてあったものでしょうか?
そうでないとすると、100年後にその合理性が受け入れられているでしょうか?
受け入れられていないとすると、こんな馬鹿でかいビルが100年後に解体されるか廃虚化するのでしょうか。。
建設技術の向上で超高層ビルがどんどん出来てしまう一方、何だか人間性がほとんど顧みられず、「永く愛される」なんて事はないんじゃないかと感じてしまいます。
本当は、超高層をつくる意味は上記のような理念にあるわけではなく、賃貸ビルとしてのステータスシンボルなだけじゃあないのかな。

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On 1月 4, 2009
by hase
in けんちくーよむ

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