長谷守保 建築計画

戦争!

この時期になると戦争についていろいろ取り上げられますよね。
今もNHKで「日本海軍 400時間の証言 第一回 開戦 海軍あって国家なし」というのをやっていて、海軍に所属した人たちが、戦争を反省するために集まり、残した証言を元に、なぜ開戦を避けられなかったのかをやっています。
「こりゃ誰も止められないよな」という状況だったわけで、でも実際必死で止めようとした人たちも少なからずいたはずです。どこまでが真実か知りませんが、城山三郎さんの「落日燃ゆ」という小説があり、戦時中に首相もつとめた広田弘毅が、文民(軍人でない)首相として必死で戦争を止めようとするが止められず、結果、戦後の裁判では自分を弁護もせず、絞首刑となってしまう、というとても良い小説でした。でもなぜか、広田弘毅さんの名前はほとんど聞く事ができないのは、本当不思議です。
何故戦争が起こったかなんて、回りくどく細かな事実を知るまでもなく、誰一人、開戦という「判断」をしなかった、出来なかったからなんだと僕は思います。
昭和天皇が本当の意味で、開戦を判断したのでしょうか?もしそうであったなら、もっと戦争責任を問われるべきですが、昭和天皇も止める事ができなかったんじゃないかと思います。
でも、どんな小さな事でも言える事ですが、誰かがきちんとした「判断」(責任を伴う)をしなければ、良い結果なんて生まれないと思います。
それも小さな判断ををバラバラするのではなく、大所高所からの大きな判断をきちんと行い、それに基づいて小さな判断を行う、という事にしなければ、小さな判断の積み上げが、大きな判断を間違えさせる事も良くある事だし、それが開戦にも言えるんだと思います。
さて、選挙も近いですが、今の政治も、そんな意味では、「小さな」判断を積み上げようとして、それで支持を得ようとしているだけだと断言できますよね。
つまりそんなもの、マニュフェスとだか何だか知らないけれど、個別の政策に重点を置いている限りは、間違いなく良い結果になんてなる訳はないと信じています。
戦争はそうそう始まらないとは思いますが、でも、今の政治は大きな判断をできないまま、開戦したのと同じ位大きな過ちに突っ走っているような気がしてなりません。

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On 8月 9, 2009
by hase
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