長谷守保 建築計画

大震災から13年

もう13年も経ちます
と、実は僕もあの時兵庫県尼崎市に住んでいました。
設計事務所に勤め1年目。事務所が4階建てのRC造の建物で、その2階に住込み部屋みたいなものがあり、そこに住んでいました。
通勤30秒もかからないといった「職住近接」の究極だったわけで、あの頃は本当に良く仕事をしました。寝ても覚めても建築の実務を覚え、少しでも同期や先輩より良い仕事を、少しでも沢山経験できるようにと、今思えば必死で頑張っていたなあと。
その日も前日、かなり遅くまで働いていて(先輩の一部は徹夜で震災を迎えた)、寝ぼけながらも、地震の恐ろしい揺れの中、何かとにかく叫んでいた覚えだけがある位でパニックでした。
幸い、建物はしっかりしていて(設計事務所の建物だから当然か)、家財はグチャグチャにせよ、体には傷ひとつない状態でした。
ただ、その当時、部屋で魚を飼っていまして、結構大きな水槽が落ちて、水とガラスまみれになり、焦って掃除をして、畳を外に出して乾かし、定時の8時半から、夜の12時頃まで働き、冷たい畳を戻して寝た、といった感じでした。
本来は神戸の震災の状況などいろいろ見て、ボランティアなど出来ていたらとも思うのですが、その後の復興のために仕事が急に動き出したこともあり、更に忙しい毎日を送る中で、結局ある程度復興後に一番の被災地などを見るのがやっとでした。(でも電車の一つとなりの駅ではマンションが倒壊していたりもしてました)
あれから13年かあ。。ということは実務を初めて14年近く経つのかあ。。
まだまだ勉強しなければいけませんが、14年いつも建築の事を考えてきて、最近やっと、本当にやっと、何かが見えて来たような気がします。
もちろん、地震というものに対して建築が果たすべき最低の役割も重たく受け止めていますが、この1月17日を迎えると、毎年、あの勤めて1年目の初心に帰り、様々なことを思います。

共有:

  • シェア
  • Tweet
  • メールアドレス

2件のコメント

  • 2008-01-18 @ 4:16 PM
    あやちゃん

    SECRET: 1
    PASS:
    ご無沙汰です。
    やぶからスティックですが、良い文章ですねぇ
    13年前の長谷さんにお会いしたかった。

    あたくしも、48年人間やってきて最近やっと生かされている意味が判りかけています。
    確実に、三十代より今が楽しい。
    仕事が楽しい。
    日々楽しい。
    これ、ホント!

    返信
  • 2008-01-19 @ 11:04 AM
    Moriyasu_Hase

    SECRET: 1
    PASS:
    またコメントありがとうございます!
    楽しく生きることは大切ですよね〜
    僕にはまだまだ生かされている意味までは。。
    一回り先輩にはかなわないですね。
    13年前の僕なんて、今思えば子供ですよ(^_^;)

    返信

Cancel Reply

*
*

On 1月 17, 2008
by hase
in けんちくーかんがえる

2 Comments

長谷守保建築計画

〒432-8014
静岡県浜松市中区鹿谷町12-2
TEL : 053-482-7320
hasem@hase-a.com

ご依頼と設計料

長谷守保建築計画にご依頼を検討されている方へ、業務フローおよび設計料をこちらに記載しておりますのでご覧ください。

⇒ ご依頼と設計料について

Content

  • HOME
  • PROFILE
  • WORKS
  • POLICY
  • FURNITURE
  • BLOG & NEWS
  • CONTACT

Menu

  • BLOG (1,273)
    • けんちくーかんがえる (62)
    • けんちくーしごと (484)
    • けんちくーみる (63)
    • けんちくーよむ (209)
    • そのた (32)
    • ひとって? (81)
    • みるーよむーかんがえる (270)
    • イベント (41)
    • プロフィール (1)
    • 住まいをつくるとは (18)
    • 家具とデザイン (16)
    • 浜松のこと (62)
  • NEWS (4)
  • 未分類 (31)

Archive

Posts

  • 日本旅館進化論 2023-01-21
  • 磯崎新さん 2023-01-12
  • 仏教、キリスト教 2023-01-07
  • 上流国民 下流国民 2023-01-05
  • 竣工写真/住まいとお店 2022-12-30
  • HOME
  • PROFILE
  • WORKS
  • POLICY
  • FURNITURE
  • BLOG & NEWS
  • CONTACT

© Copyright 2015 長谷守保建築計画