長谷守保 建築計画

大分も無事終わりました


昨日無事引渡してきましたし、とても喜んで頂けて、大変だった事はみんな吹き飛んだ感じです^^
施工頂いた三明工務店さんも、社長が基本職人なので、材木などは僕がこだわる以上に自主的に良い材を揃えて頂いたり、結局全て手刻みになったりと、とても前向きにやって頂いた分、仕上りにも現れますからとても良かったのですが、一方ではご商売としては大丈夫ですか?笑。でした。
まあ商売上手な人間がつくる建築なんてろくなモンじゃないので、口べたで、商売べただけど本当に仕事が、材木が好きな方と一緒につくれると設計者としても幸せです。
で、小雨で結構な霧がでていていたのですが、何だか神秘的というか、決して大きくもなければ小さくもない家ですがこの大自然の中では小さなものに感じてしまいました。ただ、それは本来当然なわけで、大震災の被害を引き合いに出すまでもなく、人間がつくったものなんて自然の力の前では無力に近い、という謙虚さというのを、ついつい忘れがちなのですが、それを再認識させられた気がします。
近くに宇佐神宮があったり、このあたりは古代から神々を感じて来た場所だというのは、このような自然を直に感じる事で納得させられもします。

帰途に、ずっと寄ろうと思いながらとうとう最後になってしまいましたが、槇文彦さん設計の風の丘葬祭場に寄って来ました。曇っていて,写真ははっきりしませんし、時間もなく15分程の滞在だったので、本当は晴れた日にゆーっくりと感じたい建築でした。
槇建築の中でも評価は高いと思いますが、実際とても良かったです。
故人と最後の時間を過ごす場所というのは、本来もっと意味の有るべき場所だったと思うのですが、近代以降無色化、効率化(人口も増えればやむを得ない面もあるでしょうけど)されてしまっていますよね。でもただでさえ遠ざけられている「死」という観念に近づく良い機会であるべき場として、この建築はとても良い場所だと思いました。
故人の思い出を回想したり、故人を想い瞑想したりする場というのは、ショッピングやアミューズメント系の心を高揚させれば良いような場をつくるよりずっとずっと設計として難しいと思いますし、またその価値があると思います。
まあ、古代から残っている建築たちや、ピラミッドや古墳なども含め考えれば、人間がいかに死と重たく向き合って来たかという事が分かりますし、今はいかにそれが軽んじられているかも気付きます。
と、大分の仕事をやらせて頂いたお陰で、少し成長もできたように思いますし、ご縁で結びつかせて頂いた皆様に心から感謝しております。

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On 4月 3, 2013
by hase
in けんちくーしごと

長谷守保建築計画

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