長谷守保 建築計画

国民性が傷める財政

先日の日経新聞のコラムがちょっと考えさせられた。
「国民性が傷める財政」登録しないと頭しか読めないから意味ないですが。
日本はまだ国力も国民力もあるはずなのに、何故財政がこれだけ突出して悪いのか?
78年も前に和辻哲郎が「議会政治が甚だ滑稽なものであるのも、人々が公共の問題をおのが問題として関心しないため」と喝破したり、聖徳太子の昔からの「和」の心が医療や年金を厳しく扱えなくしている、とか、土居健郎が「甘えの構造」で日本人は身内には甘え、見知らぬ他人には無遠慮である、というように次の世代は見知らぬ他人だから気遣えない、とか、河合隼雄が、日本は「母性原理に基づく倫理観は、母の膝という場の中に存する子供たちの絶対的平等に価値をおく」平等主義だと言ったが園平等主義が赤字の一因になてっている、とか、丸山真男は日本人は「過去や未来より『いま』を尊重する傾向があると言っていたり、など。。。サブタイトルに「優しさと無責任が同居」とある通りの日本人だから借金まみれも必然、といったところ。
ではどうすれば?というのは月並みな文章でしたが、原因が優しさと無責任なんだから、まずはそれを十分自覚して、いかにそれをひっくり返すか?と考えるしかないと思うのだが、、もちろん簡単な訳はないし、日本人の気質を変えようったって無理もあるから、まず最初の議会政治というものを考え直すべきなのかなと思う。
つまり、元々議会をつくった国々は、自分たちがより良く生きてゆくための「道具」として議会を苦労して、血も流してつくって来た訳で、自分の手ではやりきれないから、手の延長としての「道具」として議会を作ったんじゃないかと思う。当然それは脳がそうしたいと思った事をきちんと実現してくれるものとして。
でも日本の議会はその意味では決して手の延長でも、道具でもなく、ちょっとズレた事を勝手にやってしまう強大なブラックボックス化してしまっているんじゃないかと思うから、まずは議会政治を国民の手の延長にしなければならない。
実際、アメリカなどでも国民の政治への関心や運動の大きさは日本の比ではないと思うし、まあきちんと議会政治を使いこなしているように見える。
なんてそれも当たり前の話で、簡単ではないから現状があるに決まっているのだけど、「根本原因分析」というのがあるそうで、原因の、その原因の、その原因の、、、と根っこを探す事らしいが、まずは何故借金まみれなのか?という事の根本原因を分析するところから始めないからダメなんだろうし、そのいくつかの原因が上記のような事なのかな、と思いながら読んでいました。

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On 10月 31, 2013
by hase
in みるーよむーかんがえる

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