住宅の構造

  • 2008.03.26
  • BLOG

今設計させて頂いている住宅の構造模型です。
都市部にあり、限られた敷地の中で、いかに気持ちよく住むかを考えたい中で、ただ、4階建てで鉄骨造にならざるを得ない中で、ありきたりの発想で構造を考えてしまっては、柱や梁が生活を圧迫してしまいます。
そして、そうならないための可能性を少しでも探るために、このような構造の骨組の模型をつくって、構造設計者とイメージを共有しながら、無駄無く可能性を実現しようと検討しています。
構造や、設備などは、住まうための手段にしか過ぎず、それらに圧迫されてしまっては、本末転倒と言ったところですが、例のボックスラーメンは相変わらず恥ずかしげもなく、住まいの目的ではなく手段を売るしか能がない事を明らかにしてしまっています。
例の姉歯事件後さらにその傾向が強まってしまったのですが、建築基準法というものが責任の所在を明らかにしないままさらに過剰な制約をかけてしまっていて、我々建築設計者や構造設計者の新たな発想やアイディアを押しつぶそうとしていますが、やはりそれに負けずに信念をもって設計を続けてゆくしかないのだとは思っています。
構造というのは、建築の骨にあたる訳ですから、やはり建築の形を考えながら、常に考えておかないといけないものですし、構造に緊張感がなくなった建築は、「ハリボテ」にならざるを得なく、建築としての緊張感もなく、美しくもなくなってしまいますので、どんな建築を考えるにあたっても、当初から構造計画はとても重要です。
今回の住宅は、今まで設計させて頂いてきた住宅たちが、比較的大きな敷地をもって居たのに対して、都市部であることもあり、敷地いっぱいにいかに気持ちよくつくるかがテーマですが、今私の事務所も浜松駅近くまあ便もいいところですが、都市の中に住み、働くということは、一方では敷地が小さく、階た高くならざるを得ない反面、やはりとても魅力的なことだと実感しています。
そして、来年くらいには、今古いビルを間借りしていますが、自分が設計した空間で毎日仕事ができるように、そんな事を目標に、今年は頑張ろうかと思っています。
やっぱり仕事している時間が自分の人生の中では圧倒的に大きく、でも、その仕事は、いかにしたら気持ちよく、落ち着ける建築がつくれるかというものですから、やはり、自分が仕事をする空間は自ら納得のゆく空間にしたいと切実に考えていたりします。
でもでも、まずは私に依頼頂いている方々の為に、精一杯良い仕事を果たしてゆくことが第一なので、自分のことはいつになってしまうことやら、でもありますが。。