長谷守保 建築計画

マニエリスムと近代建築


随分前に買っていた本で、まだ読みかけですが、論文集なので、全部読んだからという事もなく。。
建築バカを自称する人にはおすすめしたいけど、まあご無理無く。
でもその中の「シカゴフレーム」という論文はちょっと問題点として分かりやすく、大切に思ったので書いてみました。
ご存知の通り、シカゴという都市は世界で初めて資本主義的な社会のために新たに作られた都市のようなもので、至って合理主義的に作られ、その時代の鉄という材料の特性を最大に生かした「フレーム」によって都市が増殖してゆきました。その後のモダニズムというのはそのフレームという枠内ではあったかもしれないけど、また違った美学というか価値観を生もうとはしていたとは思うけれど、結局その後の(日本の今も含めた)近代都市というのは、シカゴ的な、どこか人間性を失った合理だけのものになってしまったようです。
そして、シカゴで建築を始めた、フランクロイドライトが、そのフレームを嫌悪し全く違った建築をつくっていったのはご存知の通り。でもその時代のシカゴでのフレームというのは、そう簡単に逃れられるようなものでは無かったはずで、同様に現代の我々も、変な合理思想に囚われの身なのです。
何故ライトがそんな社会に必要とされていたフレームというものをそんなに嫌悪したのか?
その先は、皆さん考えてください。ちょっとはなじみのあるテーマでしょ??
もっと本を読まなければダメだと、年寄りのように思います。
僕は、知っている事は何も偉くない、何故かを考えられる事こそが大切な事だと思っています。
そのためには重い内容の本ときちんと向かい合う事。それしかないと思っています。

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On 3月 2, 2010
by hase
in けんちくーよむ

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