長谷守保 建築計画

グレートギャッツビー


訳した村上春樹さんが「もし『グレートギャッツビー』という作品に巡り会わなかったら、僕はたぶん今と違う小説を書いていたのではあるまいかという気がするほど」というくらいの本、という理由で読んだ方は恐らくとても沢山いて、多分そこまで言われた程かなあ??と読み終わる方がまたほとんどなのかもしれない。
僕は小説を語れる程読んでいないけれど、話としては確かに面白いしとても良く出来ていると思うけれど、「文章の奏でるリズム、、、それがフィッツジェラルドの文章にとってのひとつの根幹だと感じた」とあるように随分上手く訳されてはいても、多分村上さんが惚れた?部分というのは原書でないと難しいかもしれないなあとか、やっぱりプロの小説家が評価する部分はやっぱり玄人好みな部分で素人には少し分りにくいのかなあとか思いました。
例えば建築でも同じように、素人が感動する建築、玄人が感動する建築も違いますが、同じ玄人であっても、ただ感覚的に評価する部分と、同じ設計をする人間の眼を通して見て評価する部分というのは違うのではないかと思うので、その意味では一番最後の眼、というのが村上さんが本書を評価する部分なのかなあ。
そして本書が群を抜いた質であることについて、フィッツジェラルド本人が「『グレートギャッツビー』を書いていた何ヶ月かくらい、私が自分の芸術的良心を純粋に保っていた時期はなかった」と語っていたと記されているのですが、どうやらそれは奥さんが原因らしいですw。
内容に全く触れずに済みません。。一流の村上さんが評価する小説のこんな背景を知って、設計をする自分としても何となく我が身を重ねてしまったというかw。そこが内容よりも色々考えさせられるところだったのです。

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On 9月 26, 2012
by hase
in みるーよむーかんがえる

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