カフェと住まい

  • 2008.12.22
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カフェと住まいを別棟で同敷地にという続案です。
二つの性格の違うボリュームをいかに置くか、というのがなかなか悩ましいところで、なかなかできない経験でもあり、またお互いからそして前面の結構交通の多い道路からいかに落ち着きを確保するか、というのが配置の手がかりとなりました。
建築空間というのは、その存在意義からして、人間を、外界から無防備な状態にしないためにあるわけで、逆にいうと、人間が無防備な気持ちでも落ちついて居られる場所にしなければならないと思います(他にも用途によってはいろいろでしょうけれど)
そんな意味で、どんな壁や屋根でどのように空間を覆い、そして開くのかというのが基本で、とりあえず四角い箱をつくっておいて必要に応じて窓を開ける、という小手先のようなつくり方とは大きく違っていると思っています。
でも、限られた予算で、多様な要素をもつ住宅をつくる場合には、どうしても必要に応じて窓を開ける、とせざるを得なくなりかけてしまうけれど、なんとか安易にそうならないように葛藤しながらプランを考えています。
この模型を見てもらうと、トンネルのように2方向にすっと開くカフェと、そのトンネルに隠れたところに生活を開いている住まい、という構成が分かると思います。
トンネルの中は、落ち着きを生み出し、そのトンネルの存在自体で、その裏の住宅にも落ち着きを生み出す、というような意図というか。
これからも細かな検討など重ねながら、出来上がりが楽しみです。