ていあん

  • 2011.07.16
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例の遠方のお仕事です。午後から打合せなのですが、昨夜食事をごちそうになり、沢山お酒も頂いて、すっかり家族の一員のようになってました(笑)。
南に山々を望む伸びやかな場所なので、それを出来る限り享受すべく東西に結構長いプランです。
明日オープンハウスで撮影もしますのでまたアップしますが、敷地環境って本当に大切だなと改めて思います。写真では伝わらないくらいの気持ちよさがあるので実物を見て頂ければいいんですけどね。
やっぱり遠くが見え、そこに自然が広がる、というのは本当に気持ちよいですね。逆に言うと人工物なんていくら良くつくられていても、人の目を楽しませる事はできても安らぎを与える事はできないように思います。けど住宅に必要なのは楽しみではなく安らぎだと思うので、いかに人工である感じを出さないようにするか(もちろん人工物でしかないけれど)というのが設計をする僕の中での原点です。
人工物は時間の流れに負けいつか消滅します。だからこそ少しでも時間の流れに負けないものを目指したいと思って、だから時間の流れの中で淘汰され生き残ってきた形や材料をまずは頼りにします。ですが、ある時代に特有な(流行り的な)デザインからは慎重に距離を置いておかないと、時代が変わると価値観が代わり、壊されてしまったりします。もちろん公的な建築物などはそんな様式があるから逆に保存されているものもありますが、僕がつくっているような無名の住宅には縁のない話だなと思います。
だから村野藤吾さんが好きなんだと思います。現在主義者(プレゼンチスト)として。
全てのものに対して同じく距離を取り続ける必要があるかなと思います。