Steve Jobs
1はのんびり読んでいたのですが、2は昨日で読んでしまいました。
僕は自分の事務所をつくってから自身はずっとMacでしたが、でも当初はプリンターやらMac環境にしてしまうと面倒な事も多く僕以外は違いますし、ipodもiphoneも使っていないし、Jobs自身にそれほど興味があったわけではありません。
でも僕もものをつくる端くれとしては同じ問題ー彼が言う「技術と芸術の交差点」に向き合っているわけで、Appleを今に至らしめたJobsのがいかに生きたかという事を、断片的な狂信的な話でなくできるだけ生き様として読んでみたかった、というのが理由です。
特に思ったのは、彼が目指した「めちゃくちゃすごい=insanely great」は Insaneの意味の通り、狂っているくらい、という狂気から生まれ得るものだと思うし、それが彼のやった事だと思うのです。最近無くなった建築家、菊竹さんも提出直前でまとまりかけた図面を1からひっくり返してやりなおしたりと、狂気だったというような事を読んだ事がありますが、どちらもより良くなるためならどんな犠牲も厭わないという事なのだと思います。
また会社組織も製品も、一つの生命体のように完結し、判断をする脳と手足の末端が分断されたり外部に邪魔をされたりしない事でAppleもMacも結果うまく行ったのだと思いますが、それはSteveという「めちゃめちゃ」強い脳があったから成り立ってきた面もあり、ビルゲイツの言葉もありましたが彼がいなくてもそのような「統合アプローチ」がうまく続くのかは、今後しばらくのAppleを見てみないと分からないですよね。
でも「営業畑が会社を動かすと、製品畑が重視されなくなる」というのはとても重要な、かつ現代の病巣のような気がします。世の中ほとんど営業畑。建築の世界も全くそうで、美辞麗句は営業のためですが黙って良いものつくっていても仕事を失うばかりという。。
僕もそれなりにスタッフたちに嫌な思いもさせたり無理をさせたりしてきましたが(まあ彼の比じゃない)全ての関係者が自発的に前向きに楽しくつくり、その結果めちゃくちゃすごいものが出来ればめちゃくちゃいいなあと思うのですが、それは無理なのだろうか??
ピラミッドは奴隷が無理矢理つくらされたという解釈だったけど今じゃ公共事業として進んでつくったという説も強いらしいけれど、でも結果はめちゃくちゃすごいと思いますよね。
どちらにしても成員がそれを本当につくりたいと思わせるカリスマ性があればこそ、だったんでしょうけれど。
これで彼の人生が分かった訳じゃないけど、歴史はうわべを読んでも害しかないと思うし、そんな意味で歴史の一部の裏側を少し知る事ができてとても面白かったです。
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サーベルタイガーの喩えは分かりやすいですね。どっちが必ずしも成功する訳じゃないでしょうね。
正直この世界余り詳しくなかったので、長いコメント頂けると期待してましたw
では、この本でがっかりされたようですね。
他に喩えると,阪神ファンってところかも?(僕はそれが理由の大半で大阪行きましたw)
絶対的な神なんかじゃなくて、巧妙に仕組まれた神のような存在、といえばそうですね。
ではピラミッドをつくらせた原動力は盲目な気持ではなく上手に煽動されたということでしょうか?
で、所員は盲目に近いという事ですかw
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ピラミッドの建造時は確かに人権という概念も無かったんですよね。人間って感情移入するときつい自分の生きている世界の常識で考えてしまう悪い癖があるようですw
確かに建築の世界は実はとっても前時代的なくせになぜか変な選民思想みたいなものを持っている面はありますね。。
篠原事務所、そうだったんですか。複雑な気持ですねえ。。