2案並べてみると

  • 2009.01.13
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前回打合わせの方向の案と、なんとなくしっくり行かないところもあって、もう1案つくって打合せに行ってきました。
で、その模型を並べて撮ってみたのですが、自分の設計でまちなみをつくってみたいなあとか、やっぱり屋根のある家は風景をつなげる力があるなあ、とか思ったりします。
でもこの敷地はなかなか難しい敷地です。
周辺環境が結構込み入っていて、配慮しなければならない要素が多い反面、敷地が広めで自らの敷地の中に生み出される空地部分の可能性も沢山あるので、自分の中でもなかなかしっくり行くボリュームのつくりかたに至れなかった感じがしていて、でもこのあたりでしっくりと感じてきました。
でも敷地の大小を問わず、周辺環境にかかわらず、検討を重ねれば重ねるほど、なんとなくその地に建つ事への必然性が感じられるプランになってきて、確信をもって進めてゆける気持ちになってきます。
敷地を読むこともとても大切な一方、その形の安定感というか、何百年もそこに在り続けてくれそうな雰囲気というか、環境に左右されない部分もとても大切だと最近思います。
住まうことへの様々な条件や問題を、とても繊細に多様に応えるのではなく、とても単純なひとつの形で鮮やかに応えることができたら、上記のような安定性や、構造的な安定、そしてそれはつくる側にもつくりやすく、無駄なお金もかからず、でもとても気持ちよく住み続けることができるものができるんじゃないかと思います。
こんな不安定な時代だからこそ、限られた予算でも、いかに気持ちよく住み続けることができる住宅をつくることができるか、そんな事も改めて真剣に考えていかないといけないですよね。