青木さん講演会

  • 2007.11.20
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土曜日に終わりましたが、とても良い講演会と、その後、うなぎを食べながらゆっくり懇親会でお話できました。
講演の中で、「分かりやすすぎる例え話しだからしたくないけど」という節がありました。確かに分かりやすい例えは、逆に誤解も招きやすいし、本当に伝えたい事の深さが伝わらない面もありますが、敢えて分かりやすく青木さんの思考のプロセスを例えると、何万年もかかって進化し淘汰され生き延びている生命体(どんな生命体もそれぞれの環境に置いて輝いています)を、設計期間という限られた時間の中で促成栽培的に強制的に行っているのかな、と思っていて、青木さんにお聞きしたところ、まあ間違っていないようなお返事を頂いたので、嬉しかったです。
敢えて不安定さや矛盾を生み出し、その中で意味の行き来が生まれ、それをルールと建築を生み出してゆくのですが、それはやっぱり、行き先の分からない、進化の果てを知らずに進化をしいる動物のような、旅のようなもののようです。
また、トークセッションで、青木事務所OBの高橋堅さんが来られて、青木さんがいかにスタッフといろいろなキャッチボールを繰り返しながら、その行く先の分からない旅をされてるかが分かり、こんなに謙虚に建築に向き合われている方もいないなあ、なんて思いました。
そんなつくられかたをしている建築だからこそ、実際に、その空間に身を置いてみなと感じられないことが重要なテーマとなっていて、雑誌などの写真では、かなり誤解を招いてしまうようですが、考えてみれば当たり前で、写真で伝えられるなんていうフォトジェニックな建築の方がおかしいわけで、でもメディア社会の中では、フォトジェニックな建築がもてはやされるわけです。。
でも、建築は体で感じて初めて価値があるはずですね。
そんな建築をつくれるように、もっと謙虚に建築に向かい合わないと、、ですね。