篠原一男/2G

  • 2012.04.13
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このスペインの2Gという雑誌、篠原さん号だったので、ちょっと高いなあと思いつつ買いました。が昔の作品集が古書で4万以上で売られていて本気で欲しいと思ってるくらいなので(どなたか安く売って下さい!)
写真だけまず一通り見て、始めて見た写真も結構あり嬉しかったのですが、アトリエワンの作られるものはやっぱり似てるなあと、改めて。「奇妙なほどに正統」のルーツはやっぱりここだったのだろうか。。
篠原さん、、と考えていて、Classicという言葉を思い、英英で調べると=Typical/Admired/Very good/Traditionalでした。日本ではクラシックってTraditional のうちでも化石化した(日本の伝統芸能のような)使い方をしているから、時代を超えた本質という意味が分からないんだ、と思ったりしつつ、篠原さんはClassicじゃないかなあと思いました。だから「正統」であるというか。
この表紙は谷川俊太郎さんの軽井沢の別荘「谷川さんの家」ですが、この斜面が土のままの「夏の間」以外にも実は別荘としての機能は(床もちゃんとある)ありますが、内向的で決していわゆる別荘の、環境を最大限に享受する建築ではありません。
斜面がむき出しなのもですが、斜面方向にだけ巾一杯の窓をとり、軒先を地面に極力近づけている事からも、地面と建築に関係を取り持たせる事が意図されているのは感じますが、、それ以上の解釈はとてもとても^^;
でも通して見て、「構造」の意味を改めて考えさせられます。
決して近年特に感じるような、構造が勝ち過ぎてもなく、強い表現にはなっていても、何故か恣意性が消えているように感じる。それってとても難しいけど僕もそうあるべきだと思っています。
Typical とTraditionalというのが、過去の死んだものではなく、常に進化している状態というか。
だから見慣れない新しさを感じつつも、正統さを感じられるというか。。
何にしても楽をしたらお終い、ということですね。