竣工写真/外

  • 2017.08.07
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どの設計も全力投球しているつもりですが、ここはいくつかの点で特別な設計となり、新しい試みも多く、ドキドキしながらの完成でしたが、自分なりにはよく出来たと自負しています。

まず、南に広大な眺めが広がる間口の広い敷地で、施主の希望で、箱型、というか逆にいうと切妻などの屋根でないものを求められ、でもいつもの木と漆喰は是非使って欲しい、という中で夫婦お二人の家でコンパクトでもあるので贅沢な設計をさせて頂きました。費用は確かにそれなりにかかりましたがで、でも大手メーカーさんでもちょっと良い仕様の家はこのくらい平気でかかっているのでは?という程度です。

南の窓はいつもの木製ですし、軒は大きく出さないといけない中で、箱型?にするために、谷口吉生さん的な門型のフレームを作りましたが、柱梁の見えがかり寸法や、屋根と壁のガルバリウムのエッジの処理を熟考しました。

また、ロフト的な場所が欲しいという要望と、上からだと向かいの川面も見えたりするのと、平屋の門型だけだと大人しすぎるので、三角の屋根としてそのつながりで玄関前に大きく庇を出しました。一番手前の垂木がガルバリウムの壁に乗る所もなかなか痺れる感じでしょw

ガルバリウムの壁と屋根がこんな感のエッジで繋がるのですが、僕は板金という素材はボリュームになりたいのではなく、折り紙のよう?に、エッジが立って終わりたいのだと思うので、こうしています。また水回りの目隠し塀はいつもの板塀は封印して、ここは打ち放ししかないだろ、という判断でした。

夜はこんな感じ。LDKは土足使いのご希望だったこともあり、床もできるだけ下げ、石の舗装をすり寄せ他ので、内外がつながった感じで、さらに住宅でなく店舗に見えるかもしれません。
お天気がよくなかったので本当は晴れた日に撮り直したい所ですが、フレームの強くて優しい感じは感じて頂けるかとは思います。