竣工しましたーそと

  • 2008.08.03
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昨日無事引き渡してきました。
住宅の増築と、医院の増築の合築というちょっと変わったものですが、規模は小さめのものです。
今までそれなりにいろいろな環境で住宅などをつくってきましたが、増築は初めてで、それぞれ増築される住宅も医院もそれなりに大きく、でもかたちもそれぞれで、また環境もいろいろな人工的なものに囲まれていて、その中で、最初にどうしたいと考えたかと言うと、1枚目の画像のように、まとまりのある単純な形状を単純な屋根で覆うことにより、「とってつけた」ような増築にならないように、と思いました。
正方形の平面に、正方形の方形の屋根にこだわったのですが、少しでも長方形になったら、やっぱり「とってつけた」ようになると思いました。
僕はずっと、「壁」より「屋根」の力を大切に考えてきて、それぞれの環境にどんな屋根形状が良いのかを結構悩んできました。
屋根は空を切り取ります。もちろん周囲の建物にも屋根があり、それらも空を切り取っています。そして、その空はつながっています。だから、屋根同士はどこかでつながりをもっています。
四角い「壁」の建物は、スカイスクレーパーでもない限り、箱として内部を作り出すだけで、空を切り取ったりつながったりはしていないと思っています。
だから、屋根をかけるという事は、空を介して、環境の空気を読む事であり、だから慎重にかたちをつくりたいと思っています。
大きい住宅などは、多少下手しても、なんとなく自分の世界をつくってしまえますが、逆に小さい、それも増築というのは、ちょっと緊張してつくらないとダメだなあと思いながらつくったのですが、いかがでしょう??
それもあり、見える側には窓など余り余計な要素はないのですが、ベンチがかわいらしく、なかなか良い感じで出来ました。