新建築11月

  • 2016.11.04
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木造特集。と言えばいつも集成材木造の悪口ばかり言っていますが、今回もやはり^^;でも坂茂さんはさすが!だなと。ちょっと長いですが引用です

「最近流行のようになった木造建築は、本来鉄筋コンクリート造や鉄骨造のようには簡単に設計できるものではない。つまり建築家、構造家共に木造設計の蓄積がないと「意味ある」木造をデザインする事は不可能である。しかしながら流行などで、意味不明な「日本らしさ」的なデコラティブな使い方や、本来は鉄骨が適するような構造、特にスチールジョインをと使い、線材を鉄から木に置き換えただけの木造屋根を良く目にする。ーー中略ーー今回のプロジェクトは、日本でもつくれる金物の使用を最小限にした木造ラーメンの単純なジョイントを考えた。。。」
というVin Sante という作品は本誌に載っており、とても良いと思う。一方表紙のはMOUNT FUJIの原田さんので、木材を緊張感をもって使っていると思うけど、たぶん木材量がものすごいと思う。木造は本来そんな無駄に材を使うものではないと思うし、一方の坂さんのはこれで構造が成り立つんだ?というくらいすっきりしているし、そこが、上記のように鉄骨が適するのに無理して木造にしたのではない、という事なんだと思う。
また、「木造を新しい技術として再発見する」というお題での議論が特集されていますが、先日某賞を頂いた時も書きましたが、なんで本当の木造の良さを理解も出来ていないのに「新しい」を求めるんでしょうね?新しい工法や用途で、バンバン国産材の「量」を数値化して上げてゆくのが彼らの目的だから、来んな風に鉄骨が向いているのに無理矢理木造にして、無駄に木材を使うものが平気で評価されるのかな?と思ったりもしました。