屋根の構造

  • 2008.05.19
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先日の上棟の時にはまだだった屋根の化粧垂木などが進んでいました。
屋根の熱気を抜く通気を、半円形の頂部のあたりでどう抜くか、天井を張ってしまう構造だと悩む事も少ないのですが、現場の皆さんと確認してきました。
骨を見せつつ、美しい空間をつくるというのはそしてもちろん性能を確保する、というのは思った以上に難しいことですが、逆に天井などで隠してしまえばとても楽な事が多いです。
隠すことができるというのは、ごまかすことができるという意識をはらむことにつながります。
組織でも、もちろん個人でもそうだと思いますが、ごまかしの効かない緊張感の中にいるのはとても疲れることですが、一方ではその緊張感と無関係にいる組織や人間とは、時間の経過の中で、間違いなく大きい差が出てくるものだと思います。
自然の中の様々なものが美しいのは、それらが皆、ある緊張感の中で存在し続けているからだと思います。
一方で、それが欠けている人口のものを「ハリボテ」と例えることができます。
僕はハリボテのものが大嫌いですが、世の中にはハリボテがあふれています。
もちろん全てを曝せば良いなどとは思っていなくて、何を見せて何を見せないか、というのもある種の緊張感の中で綱渡りを必要としています。
緊張感の無いものに美しさは宿りませんよね。
ただ四六時中緊張していたら疲れてしまいますね。
でもその疲れた時に、美しいものに触れると、心が癒されます。
緊張感と疲れと、美しい癒しの間を生きるのか。
それとも怠惰と緩んだ時間の中に浸ってしまうのか。
今後の人類が美しい存在で居続けるためには、前者を心がけるべきかと思いますが。
今日は雨です。
四季の自然の移ろいと、気候の絶え間ない移り変わり。
それも自然の微妙なバランスの中にありますが、美しい自然をもつ国に生まれたな、と思う反面、随分それらへの無理解が進んでしまったのかな、と年寄りみたいに思います。
どうやら僕の精神年齢(見た目も!)は老けているのかもしれませんね〜〜。。