安藤忠雄さん講演会

  • 2009.07.04
  • BLOG


今日は浜松で講演会があったのですが、行かれた方も多いでしょう。浜松市が税金をつぎ込んでPRやら準備やらした成果かすごい人でした。
一般の方が「面白かった」というのはそれはそれで良いのですが、建築や都市(行政も)に関わる人間は、あの話を聞いたら、神妙な気持ちにならなければならないと思います。
語り口が楽しいだけで、内容をきちんと受け止めれば「毒!毒!毒!」という厳しい警告だったと思います。だから正直余り笑えませんでした。
僕も大阪にいたので感じますが、関西弁というだけで、笑わせようと思っているように、東の人間は感じるようですが、必ずしもそうではないと思いましたし、そうであるなら、今日話に来てやたら笑っていた聴衆は今日の話の本質を全く感じないで帰られたのだと、悲しく思います。
今日の話を一言で代表させると「自己責任」だという事で、安藤さんは自己責任において、多くの努力をし、多くの提案をし、多くの人を動かして来たのだと思いますし、逆に今の世の中は「自己責任」があまりにも欠落している所に、安藤さんも大変な心配をされていました。
さすがにとても良い講演だったと思いましたが、ちょっと視点を変えてみて、主催者の浜松市 商工部 商業政策課、都心未来創造会議なんてものを、市民のどれだけが認知しているでしょう?そして、浜松市が中心市街地活性化にどんな無駄な税金や労力をバラまいて来たかご存知でしょうか?
そして今日の講演会に一体総額でいくらの税金がかかったのでしょう?
定員600人で割っても一人当たり1万近い金額をかけているんじゃないかなと思いますが、無料にして、沢山PRして、大先生を呼んだ体裁を整えたのは主催者側の単なるエゴですが、本当に安藤さんの話の価値が分かり、聞きたいと思う人間なら、ちょっと足を伸ばせば安藤さんの講演会は頻繁にありますし、それも厭うような人間は、結局無料の講演会として、楽しく聞いたけど、一晩寝たら忘れてしまうんだろうな〜と思います。
「自己責任」なんて概念の無い行政ですから、いくら厳しい事を言われても、苦い顔をして終わりだろう事くらいは分かっていますが、安藤さんのように、言わなければ何も動かないので、皆さんも厳しい事がを遠慮なく発するようにしましょうね〜〜。