こんなものが木造か?

  • 2013.08.10
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しばらく前から中高層建築の木造を実現すべくいろんな動きがあり、実現例も少しずつ増えているのだけど、この実験のような集成材のでっかい塊をつくってできた建築にはどうも魅力を感じない。
喩えると、もっと美味しい魚を食べましょうよ!といいながら、結局、かまぼこみたいな練り物を食わされている感じ。つまり素材の本当の良さなんて消えちゃっている。
だから、こんな方向で木造が脚光を浴びたとしても、本当に良い材木、なんてものは不要で、丸太を切り刻んで、節を適度に除ければそれでよい、という事。
美味しい魚!なんていいながら、サメの肉じゃないかよ、みたいな話。
銘木、なんてとんでもない値段で材木が売れていたのも今は昔で、でも良材というのは確かに一定量存在するはずなのだから、それを少しだけ高い値段を払えば手に入るのであれば、という人たちが増えて欲しいものだと思う、し、僕はそれを細々と実践しています。
まあ美味しい魚を生かせる料理人はそれなりに沢山いても、良い材木を生かせる設計者が少ない、ということなのかもしれません。