講習会に

  • 2009.06.10
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SE構法とうい木構造の講習会に行って来ました。
もう10年以上前から、私たちの世界では取り上げれる事が多く、いつか使ってみたいとは思っていました。
鉄骨造と木造の良いところを取ったようなというか、鉄骨までコストも高くなく、柱も木造並みに小さいけれど、きちんとした構造計算と施工によって成り立つ構法なので、木造のような曖昧なところも少なく、また木造程耐力壁がなくても大丈夫、という感じで、2階建てまでだと正直ちょっと勿体ないと感じていて、今回は3階建てで、更に複雑な構造なので使ってみようと考えました。
RCも含め、どのようにして構造と、良いデザインと、そしてコストを満たしてゆくか、随分悩んだり調べたりしたのですが、分棟で更にスキッププロアでもある、という形からして、良い設計とするにはこの工法がベストだろうな、というのが結論でしたが、もちろん他のプランであれば他の構造もあり得たとは思います。
このSE構法の発想は難しいものではなく、昔からのお寺や民家なんかもそんなに壁が多くなくてもしっかりしているのは、柱と梁がかなり大きいためもあり柱と梁の接合にそれなりに力があるのに対して、今の木造は柱も細く、また梁の接合のために柱が欠かれていて、接合部に強度が期待できないというのが前提となってしまっていますが、この構法は、特殊な接合金物で柱が余り欠かれないようにして、また梁との締め付けをすることで、接合部に力を持たせているために少ない壁でも全体では強い構造となるというものです(ここで僕が売り込んでも仕方ないですが)
デメリットとしては、ちょっと構造費が高いのと、強度を担保するため(それ自体は良いこと)柱梁材が集成材で、見せる場合にはちょっと気になる面はあります(好きずきですが)
その2点がなくなれば、他の件でももっと使いたいですが、そうはいきませんね〜
ただ、2階建てまでで、無理な構造でなく、ただ壁量とバランスが計算上だけ満たされるんじゃなくて、設計者として力の流れを考えながら設計したものであれば、基本的には良いと思ってやってきています。
まあ、ケースバイケースですね。その都度いかに適した構造やもちろん材料なども含めて選ぶかというのが設計能力ですよね。
ここまで決まったら、あとは完成するのを楽しみに、頑張って図面を描かないとですね。